田村駒23~24年秋冬アパレルOEM ゴルフ、DIY向け堅調
田村駒は、ファッションOEM(自社ブランドによる生産)で伸びているゴルフやDIY向けの提案を強める。12月に東京本社で開いた23~24年秋冬向けの総合展ではともに初めてブースを作り、打ち出した。
ゴルフウェアのOEMは、以前から有力ブランド向けで実績があり、「好調」という。「レディスファッションブランドからもゴルフウェアをやりたいとの声が増えている」ことから総合展で打ち出すことにした。ウェアだけでなく、キャディーバッグやヘッドカバーなども展示し、「田村駒で全て作れる」ことをアピールした。「ゴルフ向けだけだと着用シーンが限られる。普段使いできる方が買ってもらいやすい」とパーカやベスト、ハーフパンツなどファッション性を重視したデザインが揃う。
廃棄されるウールの生地ミミを反毛・紡績し再活用する「WOOP」(ウープ)の生地を使った中わたジャケットやミニスカートとのセットアップなどもある。
DIY市場向けでは協業商品が人気だ。「おしゃれなDIYウェアが少ない」と2年前にオリジナルワークウェア「DIYAP」(ディヤップ)を立ち上げた。丈夫で機能的なデザインのワークウェアに加え、特に人気なのが工具メーカーなどとの協業Tシャツ。「TONE」(トネ)や「KTC」「VESSEL」(ベッセル)などと組んでTシャツを作り、ホームセンターなどに卸販売する。他にカッターナイフの「OLFA」や、「セメダイン」「アサヒペン」との協業アイテムも人気だ。1型あたりの受注量が多いため、バングラデシュでの生地からプリントまでの一貫生産体制を構築し、伸びている。「工具メーカーもブランド力を高めたいと思っており、ウェアも作っていなかった。ノベルティーニーズもある」と相乗効果がでているという。
今後はウェアに加え、バッグや帽子、靴などにアイテムを広げることやホームセンター販路に加えて、セレクトショップ向けの卸や協業商品も手掛けたい考えだ。
2023年1月4日 繊研新聞