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商社3社の共同配送で成果 CO2を50%削減/トラックは3分の1 サポートの万達旅運、総合効率化計画の認定取得

国際物流や旅行業の万達旅運(大阪市)は、スタイレム瀧定大阪、田村駒、豊島の共同配送を支えている。国が進める「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画として共同申請して昨年11月、認定を取得した。「アパレル関連分野では初めて」(目木政人執行役員東京支店長)としている。(高田淳史)

業務は1カ所で

 流通業務の効率化や共同配送で大きく3点を進める。①トラックの車両台数削減による交通渋滞緩和やドライバー不足の解消②配達回数の削減による受け取り倉庫への負荷の減少③CO2(二酸化炭素)排出量の削減などだ。

 同社は、中国の上海や青島、大連、深圳のほか、ベトナムなどにグループ拠点を持つ。従来はノンアセットのフォワーダー事業を行っていたが、19年に「倉庫を構えて一貫物流を手掛ける」と千葉県船橋市に都市型物流施設の南船橋倉庫を開業、大きな成長を目指している。

 同倉庫の広さは約6600平方メートルで全て保税蔵置場の認可を得ている。倉庫内に検品や検針の流通加工会社を併設する多機能型物流倉庫で、トラック会社が常駐する。交通利便性の良い内陸で、通関処理から出荷までを1カ所で行える点が強みだ。

 この南船橋倉庫を活用し、昨年4月からスタイレム、田村駒、豊島が関東での共同配送を本格化した。背景には、トラックドライバーの時間外労働時間の上限が規制され、人員不足などが懸念される「物流の2024年問題」がある。「1社だけでは解決できない共通の悩み」として、協働を決めた。

定期協議で効果的に

 昨年11月には万達旅運が主申請、トラック会社の東京住吉と繊維3商社が共同申請し、総合効率化計画認定を取得した。CO2排出量の削減効果やドライバーの運転時間、トラックによる輸送量の省力化効果などを具体的数値として算出、把握し、効果を追求する。3社は定期的に集まり、配送先が同じか近くの場合、配送曜日を揃えて共同配送するなど改善を進め、効果を高めている。共同配送は月間30~40回に拡大。運行トラックとドライバーが従来の3分の1にでき、CO2排出量は約50%削減できているという。

 今後はアパレルや小売り、他産業との連携や参画企業の拡大が鍵になる。アパレルや小売りの荷受け倉庫との連携で効率運営して待ち時間を減らしたり、行きはアパレル、帰りは他産業の工業製品を運ばなど積載効率を高められれば、ロスの改善やCO2排出の削減が期待できる。

2023年1月18日 繊研新聞