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【ファッションとサステイナビリティー】田村駒 体制固め新たな素材開発など続々

 田村駒は今期、サスティナビリティ委員会を新設した。サステイナブル素材の開発・販売の基準やルールの明文化、専門チームによる履歴管理の確保や適正な表示などのチェック体制を強め、サステイナブル商材や取り組みを前に進めるベースとする。

 環境配慮素材は新たに二つ登場した。ウールの生地耳を活用した「WOOP」(ウープ)は尾州での取り組み。捨てられるウールの生地の耳を反毛、紡績してリサイクルウール・ナイロン糸を作り、尾州で生地にする。かばんやアウター向けなどを想定する。旭化成と組む「ペンナ・エコ」は、キュプラ「ベンベルグ」の裏地を織る際に出る生地の耳を活用。反毛して新品のベンベルグ原料と複合した糸をタイで紡績し、糸や生地で販売する。「リサイクルキュプラは初と聞いている」と海外販売も狙う。

 中国のリサイクルコットンを使った「リライズコットン」は、糸に加え、生地でもカラーリスクを始めた。再生ポリエステル「C2C」は、リサイクルPBT(ポリブチレンテレフタレート)と複合してストレッチ性の高いタフタなどを作り、ゴルフ向けなどを増やす。

 リサイクルでは、古着や繊維くずなどを反毛してフェルト状にし、ボードやハンガーなど様々な用途で活用する取り組みを進める。ユニの布団回収・再生サービス「サステブ」にも協力する。取引先に紹介したり、サステブの取り組みから新たな商材を作るなど協働を進める。

2022年12月02日 繊研新聞