田村駒 日本向け産業資材堅調 ベトナムでの制服関連も
田村駒のベトナム現地法人、田村駒ベトナムはコロナ渦でも堅調な産業資材関連、ベトナム国内向けの制服事業やアパレル生地販売などを伸ばす。
ベトナムでは新型コロナウイルスの感染が再拡大し、経済活動が鈍化している。田村駒ベトナムの今年1月~6月の業績は、「防護服関連など特需があった昨年ほどではないが、まずまず」。特に貨物用途の日本向けポリエチレンシートが好調。原材料の高騰や、調達面で課題はあるが、ニトリルゴム手袋なども引き続き良い。
繊維事業では、日系企業向けの制服事業が好調。ベトナムで生地を作り、縫製まで一貫で手掛ける。顧客の成長に合わせ、追加注文が増えている。日本製生地の販売にも力が入る。特に人気が高いのがトリコットのオリジナルポリエステルシャツ地「コンフィール」。「価格は安くないが、ノーアイロンなどの機能面や着やすさなどが評価されている」とメンズを中心にベトナムのアパレルブランドでの採用が増えてきた。
新型コロナの感染再拡大で、「動けない状態が長く続くと厳しい。先行きは不透明」と下期は、「前年並みを維持したい」と踏ん張る構え。貨物用シートやゴム手袋など産業資材関連は「コンスタントに受注できている」と堅調を維持する。
繊維関連では日本向け衣料製品は「かなり厳しい」とみる。
一方で、「本社からこんな商材はできないか、などの問い合わせは多い」とアウトドア関連やバッグ、雑貨など幅広い切り口で本社との連携を強める。特にバッグはリーズナブルタイプやエコバッグなどのニーズが強い。また、ベトナムでの内販も需要を探りながら拡大する方針。
2021年7月2日金曜日 繊研新聞