田村駒 寝装用で抗ウイルス生地 一般・業務向けで備蓄販売

田村駒は、寝具寝装向けで抗ウイルス機能を持つ生地の備蓄販売を始めた。同社が寝装用生地を備蓄販売するケースは現在少ないが、備蓄することで新型コロナウイルス下での対応などを高める。

一般向けでは、染色整理仕上の高橋練染(京都市)の制菌や抗ウイルスなどの機能を持つ「デオファクター」を採用した生地を備蓄する。羽毛ふとん”側”(中わたを入れる前の半製品)用で2種類、カバー用で1種類そろえる。菌やウイルスから生活を守ることをテーマにデオファクターを使用した素材や製品を「デオリー」ブランドとして打ち出す。

デオファクターは天然鉱物ミネラル(鉄・カリウム・アルミニウム・チタン・ゼオライト)による独自の加工剤を使った機能加工。鉱物ミネラルが空気中の酸素と水分に化学反応して活性酸素を作り、有害物質の分解効果を発揮する。

業務用では、シキボウの抗ウイルス加工「フルテクト」を採用したふとん側用生地を備蓄し、製品対応する。

フルテクトは繊維に加工した抗ウイルス剤が、繊維上に付着したウイルスのエンベロープ(ウイルスの外側にある膜状構造)に作用し、感染力を失わせる。

フルテクト使いの側用生地はポリエステル×ポリエステル・綿の交織、中わたはポリエステル。備蓄販売する不織布製のディスポ-サブル(使い捨て)カバーセットも併せて提案して感染リスクの軽減を図る。

2020年12月2日 繊維ニュース