田村駒 使い捨てカバーを備蓄販売 新型コロナの感染リスク軽減
田村駒は、医療機関や宿泊施設のリネンサプライ用途で新型コロナウイルスの感染リスクを軽減するため、不織布製のディスポーサブル(使い捨て)カバーセットの備蓄販売を始めた。
感染症患者が使用したシーツやカバーなどのリネン製品は、医療機関内で消毒などを行った上で、リネン業者へ受け渡すことになっている。しかし、新型コロナ感染症患者が多数入院し、消毒作業に大きな負荷がかかることなどから、やむを得ない場合は外部委託できることになったが、受託業者が感染リスクを恐れて引き受けに難色を示すケースが発生している。
同社では、その課題を踏まえて短期利用を目的とした不織布製の使い捨てカバーセットを提案する。掛けふとんカバー、シーツ、枕カバーの3点セットで、肌触りの良いスパンレーヨン使い。一般的なポリエステル100%ではなく、レーヨン50%にすることで吸湿・吸水性を高めた。さらに一般的なリネンシーツに比べて重量が60%軽くなるため、廃棄・焼却処分しやすい。
通常のリネンサプライは、リネン類を医療機関や宿泊施設に貸し出し、回収・洗濯した上で再納入する。その費用と比べて、同社の不織布製は若干割高になるものの、感染リスクを軽減するメリットをアピールして浸透を図る。
2020年7月3日 繊維ニュース