田村駒 発熱素材「フレア」シリーズを拡大
田村駒は20年~21年秋冬向けの製品OEM(相手先ブランドによる生産)で独自の発熱素材「フレア」の表地、中わた使いを充実する。
先行するのが中わた「フレアボール」。従来の韓国製を中国開発品に移行し、縫製まで中国で行うことでコストを削減するとともに納期を短縮する。
商品種類も増やす。フレアのポリエステル機能中わた30%とレギュラーポリエステル70%が軸だが、同じ配合でフィルパワーを高めたタイプやフレア中わたを40%にしたタイプ、フレア中わた40%とダウン・フェザーの複合で暖かさをさらに高めたタイプなどが揃う。21~22年秋冬に向けては廃ポリエステルを一部使うタイプを開発中だ。
表地「フレア・メガヒートファブリクス」は10品番から約40品番に大きく拡大する。布帛、フリースなど在庫する品番も増やす。ボアは従来品と比べて「光に当てると約10度の温度差が出た」と高い発熱性を誇る。ポリエステル・レーヨン混やコットン風ポリエステル、チェック柄などが揃う。出資する中国の生地工場で作る「フィルジータ」のフレア糸使いもある。
メンズ展示会では、フレアを使ってアウターをフリースボトム、コ―デュロイタイプなど様々な製品を作り、架空のハウスブランドとして訴求した。主力のアウター以外での採用を増やす狙いがある。
20年春夏向けから本格活用する香港インターナショナルデルトンファブリクスの生地はコットンなど天然素材に加えて、ナイロン、ポリエステルなど約200品番に増やす。
綿タッチのオリジナルポリエステル生地「ポリコット」は、「ナチュラルさをさらに追求する」として、トップ染めタイプを開発。スポーツやメンズセレクトショップ向けのシャツなどを狙う。
2019年12月12日 繊研新聞