田村駒 機能性生地販売が拡大

田村駒は、スポーツやファッション分野に向けた機能性素材の販売を強めている。テキスタイル開発室で企画、開発、ブランディングする素材を営業部署が在庫し、顧客が求める小ロットや短納期に対応する仕組みが機能している。

同社はレディスアパレルOEM(相手先ブランドによる生産)を中心にファッション向けが強い。「トレンド変化が激しいファッション一辺倒だと浮き沈みが大きい」ため、4,5年前からゴルフウェアを中心にスポーツ向け機能素材の販売を強めている。主な顧客はアパレル企業が作るゴルフブランドなど。ポリエステル、ナイロン生地が中心で、もともとファッション向けで実績が高かった高密度タフタに加え、春夏では接触冷感や撥水タイプ、秋冬では保温、蓄熱、発熱タイプが人気だ。

「ここ数年、追い風が吹いている」と“アスレジャー”を切り口にファッションアパレル分野で機能素材のニーズが高まっており、製品OEM部署と連携することでセレクトショップをメンズ向けが増えてきた。綿タッチの独自ポリエステル生地「ポリコット」や強力ナイロン「コーデュラ」と綿を複合した生地などが好調で、カットソー向けが特に良いと今後の伸びに期待する。

2019年10月25日 繊研新聞