田村駒 クラフト関連の新会社ツクリエ 百均販路と企画力生かす
田村駒はクラフト、手芸用品などの企画・製造・販売を手掛ける新会社、ツクリエ(埼玉県八潮市)を設立し、1日から営業を始めた。5月に東京地裁が再生手続き開始を決めたサンヒットの一部事業を譲り受けたもの。旧サンヒットの企画・提案力と主力販路の一つ、100円均一ショップ向けの活用が成長の鍵として、新会社設立を決めた。田村駒として未開拓の百均市場を攻める一手となる。
資本金は5000万円で田村駒が100%出資する。田村駒の松村知行常務取締役が代表者を兼務する。サンヒットと田村駒はプリント生地の売買や田村駒が商標を持つ「みすゞうた」のライセンス契約などで取引があった。「手芸、クラフト業界も決して良くはないが、業界から評価の高い企画提案力を生かした新商品の開発、これまで田村駒が持っていなかった百均向け販路を生かせば、事業としてやりようはある」と判断した。「市場は大きく変化している。個人が物作りを楽しむ”万人クリエイター時代”で、のそ部材の購入場所も百均、ネットなどに変わっている。企画力があればこうした市場に新商品を提案できる」と可能性を感じている。ゴムひもなどを製造する中国・上海の工場も活用する。
2019年10月24日 繊研新聞