FOCUS

田村駒の産業資材部門

繊維ビジネスから派生し、
エアコンのフィルター素材を手がけたことから
はじまった産業資材ビジネス。
今では田村駒の事業の柱として成長した
産業資材部門の仕事内容や仕事の面白さを、
ぜひ知ってもらいたいと思います。

01

産業資材部門の仕事

産業資材部門は、これまで主に大手家電メーカーをお客様として、エアコンや冷蔵庫・掃除機などの家電製品に使われている部品を取り扱ってきました。お客様から「こんな部品を作れないか?」といった問い合わせを受けることもあれば、「こんな部品を田村駒で作れます!」と提案することも多くあります。受注が決まれば、国内外のメーカーと協力しながら求められるスペックに合わせて商品を開発し、品質不良なく期日通りに納品することがわれわれの使命です。現在は、家電分野で培った営業力・商品開発力を生かして、家電メーカー以外のさまざまな分野の顧客も開拓しており、その商材の幅広さは社内でもパイオニア的な存在として知られています。

02

データで見る産業資材部門

産業資材部門はひとつの仕事の規模がとても大きいのが特徴です。 一度、受注が決まればその売上は数億になることも。
これまでのその軌跡を、いくつかのデータとともに見てみようと思います。

産業資材部門の売上高

産業資材部門の人数

売上構成比

  • 生地
  • アパレル製品
  • リビング素材
  • リビング製品
  • 産業資材

03

社員たちに聞いた、
産業資材部門の
ココがおもしろい!

目標達成までの道のりを
自ら先頭に立って切り拓く。

難しい商材に悪戦苦闘。
でもやりがいがそこにある。

どうビジネスを組み立てるか
それを考えるのが面白い。

お客様も工場も巻き込んで、
ワンチームになっていく。

04

「家電事業」の拠点の1つ、
静岡事務所はこんなとこ!

オフィス入口

静岡事務所は静岡駅から徒歩約5分という便利な立地にあります。内装のデザインは社員がセレクトしました。

オフィス

窓が大きく明るい事務所は、メンバー全員の顔が見えるアットホームな環境です。

オフィス内 MTGスペース

社内会議はもちろん、お客様との商談やサプライヤーとの打ち合せはすべてこの会議室で行われており、新しいアイデアやビジネスが生まれる場所といえます。

オリジナルブルゾン

静岡事務所は皆、お揃いのブルゾンを着用しています。倉庫での作業やお客様との商談など、あらゆる場面で大活躍。お揃いのユニフォームでチーム力を高めています。

能島倉庫

ビジネスを拡大させるために作り上げた加工場兼倉庫。静岡エリアのお客様の生産方式に合わせるべく、日々10名以上のスタッフが加工、出荷業務を行っています。

専用トラック

お客様の要望に応え、1日に何度も指定された時間・数量で製品を納品しています。こうした細かい対応ができるかが、お客様からの信頼を得られるカギになります。

熱伝導率測定器

断熱材が完全に真空になっているかを確認するための装置。「品質管理」は産業資材部門における、最も大切な仕事のひとつです。

ガラス棚(冷蔵庫用)

冷蔵庫棚は、樹脂とガラスを一体成形するため製造難易度が高く、実は国内で数社しか作れません。静岡倉庫では装飾部品の組付から最終検品までを行なっています。

各種フィルター

田村駒の家電ビジネスはフィルターから始まっており、フィルター無しに家電ビジネスは語れません。糸の手配、製織、一体成形までのすべてを自社で完結しています。

防音フェルト

エアコンの室外機の内部に使用する防音フェルトは、騒音を防止する役割を担います。

真空断熱材

冷蔵庫の壁面などに入っている「真空断熱材」は、真空状態を保つことで断熱性能を発揮します。品質管理が難しい商材ですが、売上規模が大きい商材でもあります。

栗原 弘治 / 2005年入社

印象に残っているできごと:

商社の枠を超え、
メーカー機能という新たな役割を担う。

新規事業として5年分の見通しを立てて社長にプレゼンし、数千万円の初期投資費用を獲得して2022年に静岡市に『自社倉庫 兼 加工場』を作ったことです。為替の大幅な変動や中国メインの生産に対する将来的なリスクを考え、家電メーカー各社は国内に生産拠点を構えることを検討していました。そんな中、我々はお客様へ子会社のプラスチック成型工場とともに新たな家電部材を提案。合わせて、その製品を自社倉庫で加工・検品し、物流までこなす拠点の構築も提案したのです。その提案が通ってからは、倉庫で働く新たな従業員の雇用や車両・加工機械の準備など、はじめてのことだらけで苦戦しましたが、無事に倉庫は完成。国内で生産から物流までを担える“メーカー機能を持った商社”という田村駒の新たな機能を確立させることができました。

仕事の醍醐味:

中国・タイ・日本。大きなビジネスを海外も巻き込んで仕掛けていく。

大手家電メーカーの多くは、海外に生産拠点を持っています。われわれは国内外の工場の調達担当に直接営業をしているので、営業活動のために国内だけでなく海外に足を運ぶことも珍しくありません。私がよく行く出張先は中国とタイですね。大手企業を相手に、海外と仕事したい人には、うってつけの環境があると思いますよ。そして家電資材は生産ロットも何万、何十万という大きな単位ですから、売上額も数億円となりその数字を作ったのが自分だと実感が持てることはやりがいにつながります。また、メーカー機能を持った商社として、ひとつの商材における品質目標の策定から、それをどう実行していくかの施策をイチから体系化し、実際に実行していくのは、産業資材部門ならではの仕事の醍醐味ではないでしょうか。

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髙橋 祐介 / 2014年入社

印象に残っているできごと:

お客様や工場と、一体となって製品を開発する。

私が現在、主に扱っている商材は冷蔵庫のガラス棚。これは樹脂成型品の中でも難易度が高く、ガラスと樹脂を合わせる際に割れてしまうことが多々あります。どうすれば割れずに、お客様が求める品質を満たしたガラス棚が作れるか。工場と悪戦苦闘する中、お客様側の技術担当者のもとに何度も通い、その技術・ノウハウを共有してもらうべく関係を構築。時には夜遅くまで打ち合わせをし、さまざまなことを教えてもらいました。そうして学んだ知識を工場に共有しながら試作を重ね、無事に量産までこぎつけられた時は喜びもひとしおでした。

仕事の醍醐味:

じっくりと一つの商材と向き合い、
その道のプロになる。

自分が担当する商材を突き詰めていける事が、この仕事の醍醐味です。商材の開発期間は最短でも1年。その期間中はお客様やさまざまな工場を巻き込みながら、ひとつの商材を作り込んでいきます。多くの人と働いていると、大きな仕事に携わっていると感じられます。そうして完成した商材は一度受注すると、数億円規模の売上になり、しっかりと利益を生み出すことができるので達成感もありますね。また、営業だけでなく企画・開発・生産管理など、一人がさまざまな役割を担うところが大変ではありますが、さまざまな知識を得ることができ、成長につながっていると思います。

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金井 翔 / 2015年入社

印象に残っているできごと:

テキスタイル担当から家電資材担当へ。

私はテキスタイル(生地)担当を経験してから今の部署に異動になったので、そのビジネスの差が印象的でした。アパレルメーカーは見た目や着心地重視ですが、家電メーカーはさまざまなデータをもとに緻密に決定を下します。また1つの商材にかける時間にも差があり、アパレルは季節や流行が大きく関わるため、最短だと数週間ほどで1つの商品を納品。仕事は、トレンドへの対応力やスピード感が求められます。一方、産業資材は1つの商材の開発に数年、受注が決まれば生産も数年は継続です。スピード感より開発力と品質が重視され、特に品質に関しては不良が出た場合には徹底的に改善策を突き詰める必要があります。ビジネスの違いは大きいですが、僕は商材そのものよりもビジネスを組み立てること自体が楽しいので、楽しく仕事できていると思います。

仕事の醍醐味:

商材は無限大。
自分次第でビジネスは広げられる。

私が今所属している部署は、産業資材がメインではありますが、実際は繊維・プラスチック・金属など、どんな商材を扱ってもOKという風土があり、仕事の可能性が無限に広がっているのが醍醐味です。上司や先輩を見ても、キッチン雑貨・本革製品・金属加工品・防音材など、本当にさまざまな商材を取り扱っています。私の場合は家電製品に使われていた真空断熱材を、釣具メーカーにクーラーボックス向けとして提案し、新規先を開拓しました。今後は運送業界にも営業しようと思っています。今まで知らなかった商材の知識を深めながら、自分で商売を作っていけるのがこの部署の良いところですね。

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蒔田 怜未 / 2021年入社

印象に残っているできごと:

海外工場とお客様の間に立つ役割の重大さ。

海外工場で生産している冷蔵庫部品の品質問題を改善したことです。家電製品はいくつもの部品で作られるため、ひとつの部品で不良が生じると組み立てができず、商品全体の納期に影響が出ます。そのため、とにかく品質重視で不良を出さないことが求められます。しかし、ある海外工場の部品が、何度も不良を出してお客様からの信頼を損ないかける事態に。電話やメールでのやりとりでは埒が明かず、実際に現地工場を確認することにしました。すると、お願いしたことができていない、チェックすべきことをしていないなど、その管理体制に問題があることが発覚。工場の担当者としっかり時間をかけて話し込み、自らさまざまな提案をして何とか生産体制を改善しました。自分の役目は、お客様と工場の間に入ってサポートすることだと実感ました。

仕事の醍醐味:

ひとつの商材を介して、
数年かけて築く信頼関係。

お客様の購買部・設計部・品質管理部など、さまざまな部署の担当の方と協力しながら、ひとつの商材を時間をかけて作り上げていくことが、この仕事の面白いところです。数年に渡って納入が続くので、性能改善の提案やコスト調整、品質問題の対応や他社との競争など、さまざまな問題が生じます。その中で、数年にわたってお客様と信頼関係を築いていけるというのが醍醐味ではないでしょうか。より良いものを納得してもらえるコストでつくるために、工場・田村駒・お客様が同じ方向を向いて協力し合う、という仕組みが私はとても好きです。

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